父の死と最後の祈り スピリチュアル体験 第22話
父は死に、最後に祈りました
この時期父の周りにはだいぶ悪い人間たちのとりまきが居ました。
居酒屋を始めてからの知人たちです。
父には癌になる前から保険がかかっていて、父が死んだら母に3千万を越える保険金が入ることになってました。
このとりまきは死後の保険金を担保にお金を借りることができるとかそういった事柄で父をそそのかそうとしてた人たちです。これは父が死ぬ直前に分かったことでした。
母があの夢を見たころから後、父が肝臓を悪くして徐々に重病人のようになっていきました。母は毎日父の世話をしては仕事をして、そのんな繰り返しの生活をしてました。
自分は線を引いていました、でも母が体を潰しそうなときは見かねて母を癒すことをしてました。
僕には母の行いが信じられませんでした。
母はこれまで、僕がここで文章にしたくもないような悲惨な目にたくさんあわされて来たからです。
なおも父に入れ込む母、それは僕を呆れさせる反面、とても強く胸を打つようなことでもありました、愛と寛容の大きさに。
ある日母から自分に電話がありました
母:「容態が悪いの、何か変だ!説明してるヒマはないからできるだけ早く来て!」
僕はこのとき線を取っ払いました、母が望むなら父を癒すことを決めたんです。
僕は別に暮らしていたので寝込んでる父の居る部屋に急いで足を運びました。
そして父の部屋に入ったとき驚きました。
何かとても異常だったんです。
苦しみにもだえる父、瞑想体制で強く祈りを唱える母、部屋の中はまるで黒い霧につつまれてるかのようでした。
自分にも即座に吐き気が来たので何も聞かずすぐに体制を整え母に加勢しました。
これまでかかわった悪霊や悪魔に比べても、比較にならないほどの凄まじいマイナスのエネルギーを感じたからです。
繰り返し繰り返し祈りの言葉を唱えて、雑多な霊から浄化して消していきました。
こちら側の力が徐々に押してきたそのとき、父の中からマイナスエネルギーをまとった存在がの塊が黒い煙のように吹き上げ自分と母の間をすり抜け壁をすり抜けどこかへ消えていきました。このとき母も自分も「逃げられた・・・」そう思いました。
苦しみにあえいでいた父が言いました
父:「どうしたらいい?」
それに僕が答えたんです、
僕:「祈ったらいいよ。」
母が祈りの言葉をゆっくり口にするとそれを父がゆっくりと復唱しました、全部祈りの言葉を終えたとき、父の呼吸も落ち着いていました。
母は喜ばしい顔をして涙ぐんでほほ笑んでいました。
自分は父自体が悪ではなかったのだと思いこれでまた父も元気を取り戻して今度こそ穏やかに生きてくれるのではと思いました。
でもこの2時間後に父は息を引き取りました。
母は後で言ってました。
僕が「祈ったらいいよ」と言い、そして父が祈りをすべて言い終えた瞬間
「終わった・・・」 そう思ったそうです。
僕は少し思いかえしました。
自分にはもっと何かができたのではないのか?
父に対してもっとほかに接し方があったのではないか?
でもどのような選択や行動であれ、自分には自分にとれる最善を考えた上での行動であったとよく理解はしてました。
母に感謝してます。僕が最後の最後で父を見放さずに済むように機会を与えてくれたことを。神に感謝してます。
父が死んで何年かたった今は父のことがよく分かります。あの人は本当に心が弱く優しい人だったんです。僕や母を傷つけた後、あの人は影でたくさん後悔して泣いて、そのことから逃げ出すために酒に浸り、酒に浸っては悪につけ込まれ、そしてまた僕や母を傷つけ・・・また影で泣いて後悔し、酒に逃げる。
その繰り返しだったんです。
誤った決意
父の死後、そのことをうすうす感じ始めていた僕は、人の弱みにつけ込むがごとき霊のたぐいに強い敵がい心を持ってしまいます。
そしてこのように思うのです。
「全部消し去ってやる、1万でも2万でも3万でも・・・」
この想念の仕業かは分かりませんが後にとんでもない事態になってしまいます。
この記事へのコメントはありません。