前世の因縁は来世にも – スピリチュアル体験 第二部 第68話

メールチェック

前世の自分にとっては、今生きているこの人生が来世です。
私たちは自分のカルマを生まれ変わっても持ち越しますから、前世からの因果関係などという話は確かにあります。
かつて愛した人、共に過ごした家族、目的に共に働いた仲間、そして憎しみ合い争った相手。
そんな因果関係をごく希に記憶していることがあります。何かをキッカケに思い出す事も。
2004年、天空の庭先の私書箱に一通の長文メールが送られてきました。
前世からの因縁である男に苦しめられているから助けて欲しい…
メールの内容も突拍子もないものであったので、僕は少し戸惑っていました。


 

来世へと持ち越される前世の因縁

相談のメールを送って来たのは30代の女性でメールの内容は簡単にまとめるとこんな内容でした。
夫の暴力が酷くていま離婚を巡って訴訟をしている。夫は強い霊能力で人を呪う力を持っていて毎日とても苦しめられている。自分を手助けしてくれている方がいるがその方はツインソウルで、一緒に呪いに苦しめられている。私も、手助けしてくれている方も霊能力と、前世やもっと過去の記憶を持っていて、何世代にもわたって今の夫に苦しめられている。

メールには、何世代か前までの前世の事など、その時の職業や人間関係など、割と詳細に書かれていました。

僕の心の声:過去世からずっと苦しめられてるって、やっかいな話だなぁ… それに、霊能力や過去世の記憶を持っているって本当かな???

僕自身も過去世の記憶をいちぶ持っているので、人間には前世がある事も、そして輪廻転生する事にも1ミクロンの疑いもありませんが、その記憶が本物であることを他人に証明する方法はありません。
ですから、自分以外の誰かに、「前世の記憶があります」って言われても、大抵は疑って掛かります。

メールの最後には、相談者の夫の生年月日と名前が書かれていました。

僕の心の声:ああ….. 書いてあるし….(汗)

霊能力をもつ僕にとっては、生年月日と名前があれば相手に干渉する事ができます。
それは逆を言うと、相手から干渉される可能性があることを意味します。
その時とっさに意識を遮断しましたが、少し貰ってしまいました、マイナスエネルギーを。


夢に現れた男

メールを貰ったその日の夜に夢を見ます。
時代は雰囲気から察するに江戸時代ぐらい? 何処か田舎の風景、民家はあまりなくのどかな風景ですが何処か寂しく、少し恐ろしい雰囲気を孕んでいました。
遠くに歩く人の男の人の後ろ姿を見つけ、誰かな? と思った瞬間にその男の人が振り向きます。
直後、すぐ目の前その男の姿が在り、黒い衣をまとった、白髪交じりの坊主姿で凄まじい念動力を浴びせかけてきました。
僕はいま見たり体験しているものが夢であると気づき、夢の中で両手を組み、祈りを始めました。
凄まじい圧力でしたがなんとか念動力を振り切るとそこで目が覚めます。

僕の心の声:はぁ… 巻き込まれた…(涙)

この夢を見た心当たりは一つしかありませんでしたから…。


真実は普遍、それを見いだすのは容易くない

夢を見た次の日、僕はメールに返信をしました。
いきなり名前や生年月日を送ってこられるのは困るという話と、僕が見た夢の話、力添えできるか分からないけど、もう少し詳しい話を聞かせて欲しいといくつかの疑問を投げかけました。

相談者の方を、亜矢子(仮)さん、手助けをしている方を、正夫(仮)さん、離婚訴訟をしている旦那さんを、秀樹さん(仮)さんとしましょう。
亜矢子さんは僕のメールに早速返信を送ってくれました。
僕が見た夢に見た黒い衣の方は、秀樹さんの前世の姿だと教えてくれました。(本当に?)
そして僕が秀樹さんの呪いを退けたことに驚いていて、ぜひ力を貸して欲しい! という内容のメールでした。

亜矢子さんの一番の望みは、秀樹さんと別れて平和に暮らすこと、その為には離婚訴訟を終わらせなければならないのですが、ちょっと複雑な事情などもあり、なかなか一筋縄ではいかなそうな感じでした。僕の中にちょっとした引っかかりもありましたし。

僕としては、「霊に取り憑かれたから助けて」みたいな話の方がシンプルで対応が楽な感じでした。
今回の件で言えば、「前世も含めてどこまで本当の話?」というが一つネックであったのと、もう一つは相手が人間であること、成仏して終わりではないというところがこの相談への関わり方を難しくしていました。

いずれにしても暫くは様子をみてみないと何とも言えませんし、関与するとしてもタイミングは今では無いはずだと思い、その旨をメールで返信しました。

亜矢子さんは了承してくれましたが、それからも暫くは相談のメールが届き、何回かのやりとりが続きました。
後から教えられた事実としては、亜矢子さんを助けている正夫さんという方は、過去世においても相思相愛であったり伴侶であった事が多く、秀樹さんがなにかと邪魔をしてきたり障害になるという設定はいつもあまり変わりがないということ、そして今世においては、離婚訴訟問題が片付いたら一緒になる予定だということを教えてくれました。

ただ、色々と話を聞いているうちに僕の方で気づいたのは、亜矢子さん、正夫さんはすでに恋人関係であるということ、そして僕が聞かされている話には作り話が混ざっている… もっと言えば何か隠している内容がありました。


前世をカルマ的に考察する

今回、相談者である亜矢子さんから聞いている話で、一番もやっとしているのは秀樹さんという存在の人間性の部分。
そして一番違和感を感じているのは、3人の前世を遡った関係性の部分。
もやがかったような、すっぽり抜けているような何かがある…?

現在の状況だけ聞けば、暴力を受けたりしている亜矢子さんが被害者ですが、カルマ的に言えば、亜矢子さんが暴力を受ける原因となっているものがあるはずでした。
ですが、該当しそうな要素やエピソードは聞いている話の中では特にはありません。この話は、過去世をどこまで遡っても「加害者と被害者」と三角関係のような設定は変わらないからです。そして、現在の離婚訴訟を終わらせる前にすでに恋人関係になっている亜矢子さんと正夫さんの状況。

過去世において亜矢子さんや正夫さんも、秀樹さんに何かしたのではないか?
例えば相手を「裏切る」ような何かです。 聞いている話が本当なら、こんなに何世代にも渡って同じような苦しみや人間関係が続くというのも尋常な話ではありません。
聞いた話とや過去世の考察を続け、自分なりに一つの結論にたどり着いていました。


再び夢に現れた男

黒い衣をまとった姿で、再び秀樹さんが僕の夢に現れます。
この前と違い、くってかかってくるような感じではなく、ただ静かに何かを伝えようとしている感じでした。
この時、秀樹さんから強く感じた赤黒い感情やエネルギーは、「悲しみ」そして「憤り」でした。
信じていたのに裏切られ、罠にかけられ、そういった彼の周辺に起こったできごとをビジョンではなく、エネルギー的に感じ取りました。
そして僕は夢から目を覚ましました。

だいぶマイナスエネルギーを貰っていたので、祈りと瞑想により浄化しました。
それはほんの一部です。おそらく本人はもっと辛く苦しい思いをしている事でしょう。
僕は自分がA子さんのことで苦しんだ時期を思い出していました…。


人助けには注意も必要

僕は亜矢子さんから貰っていたメールに返信するような形で、過去世の話について訪ねます。

僕に話したことで内容は全てですか? 記憶は断片的なものだと思いますが、思い出せていないこともありますか? 亜矢子さんと正夫さんが秀樹さんにしたことは憶えていますか?
僕は、秀樹さんを無理矢理引き離したり、あるいは秀樹さんの力を封じたり、亜矢子さんの思いが叶うようにと祈ることはできません。
全ての結果を神に委ねて、秀樹さんやあなた方3人の為に共に祈ることならできます。
必要な時にはいつでも声をかけてください。

僕から送ったそのメールに返信は無く、以後もメールが来る事はありませんでした。

霊に取り憑かれた、病気をヒーリングして欲しい、などなど、そういった相談はよく受けましたが、いずれも霊や目に見えないエネルギーが関わる事です。
僕はこれまで相談者の言うことを疑ったりはしませんでしたが、今回のできごとを切っ掛けに相談者の話を… 特に人間関係などがメインの話に関してはとくに注意深く話を聞くようになりました。 人間は誰でも自分の主観から話をしますから…。


人は自分の主観からものを言う|2018年11月 追記

このエピソードに関しても、最近の体験談同様に人物の設定などを変えていますので、それ以外の話がノンフィクションといった感じです。
この件は何も考えずに依頼者に手を貸したならきっと大変なことになっていと思います。
秀樹さんの呪いや想念の力はとても強かったですし、どちらかが完全に正しいという性質のものでは無かったので、判断を誤ればその後、私自身にもカルマ的な影響が続いたかも知れません。

結果的に深く関与することなく終わりましたが、この件が与えてくれた教訓は大きかったです。
依頼者がいつも正しいとは限らない、中には人を利用しようとする輩もいるでしょうし。
もちろん、亜矢子さんが悪意を持って私に嘘をつき利用しようとしたとは思いませんが、それでも自分が正しい側の被害者、相手が間違っている側で加害者という認識は強く持っていたようでしたから。

あと、相談者がファーストコンタクトで、本名や生年月日、電話番号などを送ってくることがありますが、実は霊能力にある私にはとても大変です。
そうですね、例えるならいきなりチャイムも鳴らさずに家に上がり込んで来る人みないな感じで、結構困ります。
私の方は当ての名前と生年月日があれば充分に干渉が可能であるため、できれば相談の案件を把握する前には知りたくない内容になります。
相談者としては本気度を示す材料であるかもしれませんが、これを読んだ人は私に限らず、霊的な能力を持つ人相手には情報の取り扱いに気をつけてあげてください。

 

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天空の庭先 管理人の☆ウリエル☆です♪瞑想歴30年、オーラ見える歴28年、ヒーリング歴29年、浄霊歴26年、オーラ視、浄霊、ヒーリング、などなど、いわゆる霊能力と呼ばれる力を持っていて、占星術など占いの分野やオカルトなど、スピリチュアルな分野に精通しています。 これまでの人生でのスピリチュアル体験から得たことを記事にしています♪ 関わる人全てに豊かになって欲しい。それが私の願いです。 <strong>霊能力が身についたキッカケ</strong> 霊能力と呼ばれる力を手に入れるキッカケは、21歳の時に霊的な師と出会い、ヒーリングを受けた事でした。 私をヒーリングしてくれたその方は、世界を旅しながら無料で奉仕やヒーリングをして生きている方で、日々何十人、何百人と癒していました。その方との出会いをキッカケに、私自身にもヒーリング能力が身についたり、オーラが見えはじめたり、体外離脱を体験したり、成仏出来ない霊を救う能力が発現したり、様々な霊的な体験をしました。それら体験は、この天空の庭先にまとめられています。 <a href="https://arcangel.jp/experience/">体験談</a> <strong>天空の庭先オープン</strong> 2004年に楽天ブログで天空の庭先がスタートしました。 本業はデザイナーで、ふつうに社会で働きながら、平日の夜や週末の休みを利用して、霊的な疑問や相談にお答えする活動をしてきました。 今日までの天空の庭先の歩みはアーカイブのページにまとめられています。 <a href="https://arcangel.jp/archive/">ブログアーカイブ</a> 「☆ウリエル☆」というハンドルネームは、宇宙の運行や浄化を司る天使の名前を借りました。横の2つの☆は当時の楽天ブログでウリエルというハンドルネームがすでに取得されていたために、仕方なく横にくっつけたのですが、この☆のおかげで姓名判断や数秘術でとてもよいハンドルネームになりました♪ 「天空の庭さき」というブログとサイトのタイトルは、天の国のかたすみ、みたいなニュアンスで命名されました。 私は本当の「天国」や「楽園」は、それを求める人の心の中にあるものだと思います。ここを訪れる人たちが豊かで美しい人生を歩むヒントをみつけてくれたらそれは私にとって幸いです。  

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