ブラック企業に務めたら「霊道があった」みたいな出来事があったが、問題は解決した。
ここでの使命が終わった。少なくとも、僕の内側からはそういった感覚が日々強くなっていた。退職を告げてから古巣に戻るまでの、短くて少しだけ濃い日々の話。
退職を告げた日
引き止めの連鎖
元上司へのメールを送ってから数日後、社長に話をした。
引き止められるだろうとは思っていた。でも、まさかここまでとは…
社長からの「もう少し考えてみないか」から始まり、次の日には専務が現れて、最終的には社長・専務・もう一人の上司の3人と向かい合う場面になった。会議室の椅子に座りながら、僕はなんとなくぼんやりとしていた。
社長:「君には期待してたんだ。もう少しだけここでやってみないか」
専務:「この企画のデザイン、本当に良かった、惜しいと思っているんだ」
引き止める言葉は、どれも誠実だった。悪意があるわけじゃない。でも、僕の気持ちはもう決まっていた。
本当の理由
退職の理由を聞かれたとき、それなりに正直に答えた。
残業で消耗していたこと。この業界が自分には合わなかったこと。
でも本当のことを言うと…一番の理由は、煙草だった(笑)。
事務所が喫煙OKで、毎日毎日モクモクと煙が漂っていた。洋服には匂いがつく。肌に染みつく。霊的にどうとかよりも、もう純粋にこの煙と間接喫煙を強いられる毎日が辛かった…(笑)。
使命とか霊道とか、そういう大きな話を抜きにしても、「ここに残る理由」が見当たらなかった。
霊道が塞がれて、大量の霊を浄化した後の僕は、ある意味では燃え尽きていた。霊的に燃え尽きて、残業で燃え尽きて、おまけに煙草の煙にも燃え尽きていた(笑)。
もしまだ霊道が残っていたら、もう少しだけ続けていたかもしれない。でも終わりは終わりだった。
N田さんとの夜
車の中の会話
退職が決まってから、同じデザイン部署のN田さんに食事に誘ってもらった。
N田さんは車が好きで、パーツが好きで、この業界そのものが好きな人だった。だからこそ、過酷な環境でもここでデザインの仕事ができることに、ちゃんと意味を見出していた。
食事を終えて、帰りの車の中でしばらく話した。
N田さん:「いやー、寂しいですわ。正直」
短い間だったけど、密度の濃い時間を過ごしたな、とこのとき改めて思った。
命と温度のあるものをデザインしたい
この会社に勤めて、気づいたことがあった。
車が嫌いなわけじゃない。パーツの造形だって面白いとは思う。でも、何かが足りなかった。ずっとぼんやりとしていた「その何か」が、ここに来てはっきりした。
僕がデザインしたいのは、命があって温度があるもの。植物でも、動物でも、人間でも。そういうものに関わるデザインをしていたかったんだ。
N田さんには車がある。パーツへの愛着がある。好きなものを仕事にしているなら、環境が多少ブラックでも、将来の自分のために踏ん張れる理由が自分の中にある。
僕:「N田さんは好きでやってるんやから、それは続けた方がいいと思うよ」
それは本心だった。僕が辞めることに影響されて、彼が仕事を投げ出してしまわないように、という気持ちも少しあった。
連絡先を交換して、また食事でも、という約束をして、夜の駐車場で別れた。
霊道が消えるということ
想念エネルギーと霊の力学
少し話が前後するけど、霊道についてもう少しだけ触れておこうとおもう。
霊は想念の世界(アストラル界)に存在する。そして人間の「意識」や「想念エネルギー」を介することで、この物質世界への干渉力を高める。霊を意識する人間の周囲には霊が集まりやすくなるのは、そういう仕組みがあるからだ。
だから霊は、音を立てたり、人間を驚かせたりすることで、自分たちの存在を意識させようとする。意識させることが、この世界への干渉力を強めることになるから。心霊スポットに霊が集まるのも、同じ理屈で、人間が怖がれば怖がるほど、霊にとっては都合がいい。
逆を言えば、霊が浄化されてその数が減れば、霊道の勢力は自然と衰えていく。
退職前のある夜、残業で遅くなったその日に、残り少なくなった霊を浄化して、最後に祈りをもって霊道に終わりを告げた。特別な儀式があるわけじゃない。瞑想と祈りの中で、神にそのことを静かに伝えるような作業だった。
それで終わりだった。
古巣への帰還
スタッフたちの笑顔
翌月、古巣の会社に戻った。
ナイトレジャー産業という業界への複雑な気持ちは相変わらずあったけど、ここで働いている人たちの人間性は好きだった。足を踏み入れた事務所で、顔を見るなり声をあげてくれた人がいた。
元上司:「おかえり!」
僕の心の声:あ、なんか…落ち着くな…
離職率の高い会社だから、いなくなったメンバーも多い。それでも、覚えていてくれた人たちがそれなりにいた。
事務所に煙草の匂いはなかった。それだけでも心から思う、良かった(笑)。
平穏な日々と、見えない未来
体温のあるデザインの仕事に戻った。チラシ、DM。
のんびりとまではいかないものの、心はずいぶんと静かになっていた。毎日心身を削ったり、時には霊障に嗚咽しながら祈る生活は終わった。誰かに霊をべたべた移されることもない。職場の空気が煙で白んでいることもない。
ただ、ぼんやりと思っていた。
僕の心の声:なんでまたここなんだろう… 故郷から離れたこの土地で、このままサラリーマンみたいに生きていくのかな…
自分がどうなっていくのか、全くわからなかった。大阪に来た理由、ブラック企業での出来事、そして古巣への帰還。点と点が何を意味するのか、当時の僕にはまだ見えていなかった。
久しぶりに気楽だった。それだけで、十分だった気がする。
でもこのときはまだ知るよしもなかったのです… これから起きるとんでもない出来事のコトを…
この体験から学んだこと
使命が終わったとき、穏やかに、でも確実に変化が訪れる。霊道が消えたように、自分の中の何かが静かに「もういい」と言う瞬間がある。そして、好きなことを仕事にしている人は強い。環境がたいへんでも、踏ん張れる理由を自分の内側に持っているから。
いっしょに読みたい関連記事
この体験に関連するスピリチュアル記事

関連する体験談




コメント