瞑想とマントラ
「マントラ」とは一体何でしょう? 瞑想の効果を高めたり、人間の潜在能力や霊的なパワーを引き出すもの、神に波長を合わせるためのものとして語られる事が多い「マントラ」。
それを「呪文」のように説明する人もいれば、特別な「波長」として説明する人も居ます。
一言でマントラと言っても、古いインドの聖典や、ヨーガや仏教など、マントラは幅広く使われており、「マントラ」が意味するところも多少異なります。
「マントラ」の語源は、サンスクリット語で文字や言葉を表しますが、そのニュアンスとしては「強い言霊をもつワード」「祭詞」「讃歌」「祈り」などを短いく言い表した言葉といった感じです。
お経とかキリスト教の「アーメン」なども、マントラと言えると思います。
【目次】
マントラとは?
マントラとは、冒頭でも説明したとおりですが、私なりにもっと簡単な言葉で言うならば、「霊的な力を持つ短い祈りの言葉」といった感じです。
マントラと言う言葉自体はサンスクリット語(古代インドやアーリア語に属す言語)でヒンドゥー教、ジャイナ教、仏教などの礼拝用言語でもあります。
マントラは日本では「真言」とも呼ばれ、密教では呪文や霊的な力が宿る言葉とされています。
インドやアジアの南側で用いられた古代語である事からも解るように、マントラはヨーガと関わり深く、祭事や儀礼の祈りの言葉としての意味合いだけでなく、瞑想修行のツールとしても利用されてきました。
マントラには、「言葉そのものが持つ力やバイブレーション」と、「マントラを唱えることで雑念を払い祈りに集中できる」という2つの効果があり、それが瞑想への集中を促し、瞑想時に神と波長を合わせる(アチューメント)助けとなり、瞑想時に得られる高次のエネルギーをより強く大きなものにします。
マントラには「大願成就」の力があるとも言われていますが、瞑想に集中しより大きなエネルギーを得ることで、想念の具現化する力が強まるため、結果的に想いを叶える力が増すという事は言えると思います。
マントラの種類
マントラの種類はそれこそ無数にあります。
マントラは簡単に言えば「霊的な力を持つ短い祈りの言葉」ですから、それこそ宗教の数だけ存在しますし、私たち人間が自分に合った言葉やアファメーションの言葉を自分で考えて使っていたならそれもある意味「マントラ」と言えるでしょう。
そういった、個人が使っているものではなく、ある程古くから使われているマントラであれば、やはり古代インドから伝わるモノが有名です。
なぜマントラが瞑想と組み合わせに語られることが多いのか?
それはマントラが霊的な力を持つ短い祈りの言葉」であり、祈りは神へのアチューメントとなるからです。
- ガヤトリ―マントラ(宇宙と調和)
- シャンティマントラ(癒やし安寧)
- クリシュナマントラ(成功・願望成就)
- ラクシュミ―マントラ(美と富)
- ガネーシャマントラ(知恵と反映)
- オームシャンティ(平和と至福)
これらはよく聞くし、よく見るマントラだと思います。
ネットで調べれば動画や音声データも含め、とてもたくさんの紹介記事をみつける事ができます。
現代のスピリチュアルにおいては、マントラはまるで呪文のように捉えられていますし、またそのように紹介する内容の記事も多いです。
マントラの中で最も有名なマントラは、私的には「オーム」ではないかなと思っています。
聖音と呼ばれ、「OM」や「AUM」と記され、初まりと終わりの音という意味を持っています。
初まりの音と言えば、聖書では「初めに言があった。言は神と共にあった。言は神であった。」とか「わたしはアルファであり、オメガである。最初の者であり、最後の者である。」なんて言葉があります。
神は自らの創造の意思により、この世界を「音」「光」「幾何学」でつくったと古い魔術の概念では伝えられていますが、「オーム」というマントラは正に「根源的な神」を表す言葉(マントラ)ではないかと思います。
マントラの本質
マントラは目的別の願望実現の呪文ではありません。
マントラが「霊的な力を持つ短い祈りの言葉」であるならば、実はその本質はいたってシンプルです。
つまり、何を唱えるか? よりも そのような動機で唱えたか? そこにどれだけの愛があったか?の方が重要です。
であれば、沢山の種類のマントラを無理に覚えたり使い分ける必要など全くない事に気がつくと思います。
もしこれを読むあなたが、マントラを自分の生活や瞑想に役立てようと思いここにたどり着いたので有ればあなたがするべき事はただ一つです。
自分の信仰に基づき、これまで最もたくさん唱えてきた「祈り」の言葉を、これから先も真心で唱え続ける。
ただそれだけです。
例えば私は、イエス・キリストを敬愛しずっと「主の祈り」を唱えてきましたから、これからもずっと「主の祈り」を瞑想時に唱え続けるでしょう。
私にとっては、「神」に意識を合わせるのにこれ以上の祈りは無いからです。
特にこれまで唱え続けてきた祈りが無ければ、これを機会に一つ決めるのも良いかも知れません。
マントラの効果
さて?マントラに効果はあるのでしょうか?
マントラが唱えた人間にどれだけ力を与えるか?
マントラの効果を左右する大きな要素が主に3つあります。
- 真心込めて唱えたか?
- どのような動機や想いで唱えられたか?
- どれだけ心が清められ愛を持っている人間が唱えたか?
繰り返しになりますが、何を唱えたかよりも、どのような動機でどれだけ気持ちを込めて、どのような人が唱えたかのほうが重要です。これらを簡単に説明します。
真心込めて唱えたか?
勉強もスポーツも同じですが、気持ちのこもらない練習をしても成長にはつながりにくいです。
マントラにもおなじような事が言えます。
つまり、どれだけ気持ちを込めて唱えたか、どれだけ言葉の意味を意識し、理解して唱えたか?
ただなんとなく日々の習慣で唱えられたマントラではその効果もたかが知れています。
マントラのようなシンプルなものだからこそ、そこに込められた、そこに向けられた人間の心が重要です。
どのような動機や想いで唱えられたか?
さまざまな書籍やネットの記事で紹介されるマントラの説明の中には、「恋愛成就」「仕事の成功」「金運UP」など、それこそ本来の意味と違う意図や内容で説明されているものも沢山有ります。
おまじないとか呪文のようでもあります。
私たちが気をつけなければならないのは、マントラを唱える動機の部分です。
それが私利私欲や我執によるものか? 愛や祈りのような心に基づくものなのか?
それがマントラの効果を大きく左右します。
どれだけ心が清められ愛を持っている人間が唱えたか?
そしてマントラの力を最も左右するのがこの3つめの要素です。
簡単に説明すると、例えばこの記事を書いている私とイエス・キリストが同じマントラを唱えたなら、言葉の力をより多く引き出し具現化できるのははたしてどちらでしょう?
当然イエス・キリストでしょう。 私には死者を蘇らせるような力はありませんから(笑)
キリストは特別な呪文など一切使わずに、ただ言葉によってすべてを実現させました。
それがマントラの究極の形であり、未来永劫変わらぬ本質です。
私たちはどのように祈るかを考えるよりより、まず自分の心を清め、愛を育てるのが賢明です。
マントラと瞑想
なぜマントラが瞑想の助けになるかについてですが、音は固有の波形を持っていてそれを砂や水に伝えるとさまざまな幾何学模様を形成します。
私たち人間の体は約70%が水分と言われていますから、私たちが言葉や音で何を伝えるかはとても大切です。
神や宇宙の同調した音は、神と宇宙のエネルギーとつながる幾何学模様を私たち体の細胞の内に創り出します。
ただ、それだけでは不十分です。
これは魔術の概念になりますが、シンボルはそれを創りだしたときの「意図」が大切なのです。
つまり、私たちがただ純粋な愛によって祈りの言葉を唱えたなら、私たちの全身の細胞が神や宇宙のエネルギーと同調する幾何学模様を形成し、心身共に神へと同調することを可能とするのです。
それは究極の魔方陣と言えますし、究極のまじないと言えます。
魔術師は己の内に神殿を形成します。
イエス・キリストは自分の体を「神殿」と例えました。
私たちの心と体が祈りの家とならねばなりません。
その方法はいたってシンプルです。
- どれだけ真心込めて唱えたか?
- どのような動機や想いで唱えられたか?
- どれだけ心が清められ愛を持っている人間が唱えたか?
マントラを唱える瞑想するときにはぜひ意識してみてください♪
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