たった一人のための文章


「魔境」の頃、僕のささやかな楽しみはパソコンでした。
このフリーでデザインやイラストの仕事をしていた僕は、浄霊に追われ肉体や霊体に受ける霊障のダメージが深刻で、まともには働けないような時もありました。
そんな時たまに、なにかインターネットで調べたり、仲の良い友人のホームページを見てみたりしてました。

その頃はリアルの友人が見に来るような絵の紹介サイトをやってました。
実は僕は字を書くのが下手で文章を書くことが嫌いだったのですが、パソコンだと字が下手というコンプレックスから解放されるため意外にスラスラ文章が書けます。

それによって気が付いたのですが、どうやら僕は文章を書くのが好きみたいです。
当時のサイトには毎日馬鹿話も真剣に書くような変な日記をつけてました。
まあ、昔も今も、文章はかなりメチャメチャなのが多いのですが(笑)

母は当時、僕がネットに個人でホームページを持っていて、そこに知らないお客さんが遊びに来ることを大変不思議に思っていたようです。
そしてホームページというものにとても興味を持っていました。

母は子供の頃から本好きで、おそらく1万冊やそこら本を読んできた本の虫だそうで、活字が大好きな人でした。
ある日母が僕に相談してきます。自分の持つ思想をネットで人に伝えられないだろうか、といったような事です。
これは当時、僕も似たような事を考えたことがありました。
今思えば、この時胸に秘めていた思いこそが天空の庭さきの卵のようなものです。

当時は絵のサイトをすでに持っていましたし、そこには毎日沢山人が訪れてくれていたので、僕は霊的な情報サイトをあらたに作る気持ちはありませんでした。
しかし母が興味があるならその最初の準備だけでも僕がしようかと思いフリーのHPスペースを借りてあげて、母にそこに掲載したい文章を書くようにと言いました。

この時母が書いた文章があります。
6ページ程の文章でした、内容は精神世界の事や輪廻の事です。
丁度その頃、行方不明だった母の兄から母の元に連絡が来ます。
この母の兄というのがまあ。。。 うちのオヤジも凌ぐろくでなしで、祖母の家財道具を全部質屋に売り払ったり、一族の親戚、おもには曾じいちゃんからですが脅して金取ったり、友人を殴って半身不随にしたり?

母自身も何百万ものお金を渡しています「次はちゃんとやり直すから」そんな言葉についつい騙されてました。
年を取ってからは誰にも相手にされなくなり、病院の前で倒れては入退院を繰り返し、最後は人知れず生活保護を受けてどっかの町で暮らしていました。
母はこの兄を哀れに思い食べ物を送ったり要らない家財道具などで使えそうな物を送ってあげたりしてました、とことん人の良い母です。

誰にも相手にされない寂しい生活の中で、母の兄にとってはきっと母だけが自分を人として扱ってくれる存在だったに違いなかったです。
そんなこんなで母の所には時々母の兄から電話が来ていました。
ある日、母の兄は母がネットで書いてる文章に興味を示します。
母はろくでも無い人生を送ってきた自分の兄に「少しは解りなさい」そんな気持ちから自分が書いていた文章を印刷した物を送ります。

その一週間後に母の兄は亡くなります。
僕はこのとき、ぼやっとですが、「ああなるほどなぁ」と思いました。

母葬式は母と祖母と僕と僕の兄の4人だけで寂しく行われました。
母の兄は自然に迎えた死にとても穏やかな死に顔をしてました。
魂の永続性を知って生にしがみつく必要が無くなったのかな?
きっと生まれ変わって新たにやり直すことを選んだんだ、そのように思えました。

それを境に母はインターネット用の文章を書くことをぱたっと辞めてしまいます。

母 「きっとあいつに見せるために必要だったんだね、だからもういいや」
きっとこの世の中にはただ一人の為に存在してるような本もあるのかなと思いました。
2009年 3月 追記

「きっとこの世の中には、ただ一人の為に存在しているような本もある」

私が天空の庭さきをじめてから今日まで、ずっと私が心に持っている思いです。
1000人がなんとなく文章を読んでくれる事より、たった一人でもその人が「気づき」を得てくれるほうが価値があると私には思えるのです。
この思いがある限り、私は出来る限り自分の体験や気づきを、この天空の庭さきに来てくださる多々と分かち合えるように文章にしていきたいと思っています。



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